令和8年の税制改正は、
経理の現場では影響が出る内容が多い印象です。
今回はその中でも、
「経理をしていると実際に困りやすいもの」「質問が出やすいもの」を、整理してみます。
① 源泉徴収:手取りが前年と同じにならない(令和8年1月〜)
令和8年1月1日以降に支払う給与・賞与から、
• 所得税の基礎控除
• 給与所得控除
が見直され、源泉徴収税額表が変更されます。
その結果、
• 額面は同じ
• 勤務条件も変わっていない
それでも、前年と手取り額が一致しないケースが出てきます。
特に1月支給分は、
「去年と同じ金額なのに違う」という違和感が出やすいところ。
給与支払額が変わると、計算ミスじゃないかと気になるところでもあります。
改正の事情を把握しておくと安心です。
② 少額減価償却資産の上限が40万円に(令和8年4月〜)
令和8年4月1日以降に取得した資産から、
少額減価償却資産の上限が40万円になります。
これにより、
• パソコンや周辺機器、業務用備品が一括経費にしやすくなる
• 固定資産にするかどうかの判断ラインが変わる
• 設備投資の時期によって、当期の利益に差が出やすくなる
といった影響があります。
30〜40万円未満の資産は、注意が必要です。
③ インボイス経過措置:控除率が段階的に下がる(令和8年10月〜)
免税事業者(インボイス未登録)からの仕入れについての
仕入税額控除の経過措置については、当初から段階的に縮小される予定でした。
今回の改正で、適用期限と控除可能割合が以下のように見直されました。
• 〜令和8年9月末:80%控除
• 令和8年10月〜:70%控除
• 令和10年10月〜:50%控除
• 令和12年10月〜令和13年9月末:30%控除
まず実務に影響が出るのは、
令和8年10月の「80%→70%」のタイミング。
取引内容も請求書も同じなのに、消費税の控除額だけが減ります。
金額のインパクトが大きくないこともあり、会計でも気づきにくい点かもしれません。
まとめ
• 1月:源泉徴収(給与の手取りが前年と変わる可能性)
• 4月:少額減価償却資産が40万未満に(設備投資の判断に影響)
• 10月:インボイス経過措置の控除率ダウン(消費税処理の確認)